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DHが働く場所は歯科医院だけか?資格を活かせる職場を調べてみた

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歯科衛生士の職場といえば、やはり一番に思い浮かぶのは歯科医院。しかしせっかく取得した国家資格なのに、働く場所の選択肢が狭いというのは自由度があまりになさすぎる…歯科医院で歯科衛生士として働いた結果、向いていないと感じてしまう人もいるでしょう。

歯科衛生士という資格を活かして働ける場所は、歯科医院しかないんでしょうか?

歯科衛生士が働く就職先割合

まずは厚生労働省が令和2年に行った、『就業場所別に見た就業歯科衛生士』の統計結果を見てみましょう。

(参照:厚生労働省『令和2年 就業場所別に見た就業歯科衛生士』

このグラフを見ると分かるように、国内の歯科衛生士の 90.9 %は歯科診療所で働いているという、驚くべき結果となっています。日本では歯科衛生士の働く場所としては、やはり歯科医院が一般的だと言えます。

また、同じく厚生労働省による令和3年の調査時点で、全国の歯科医院は68,000件を超えているという結果もあります。一般病院数が全国で7,000件程なので、いかに歯科医院が多いかが分かります。

(参照:厚生労働省『令和3年 医療施設動態調査』

歯科治療において、患者さんの口内を触る事ができるのは医師と歯科衛生士に限られている上、歯科医院は桁違いに多い。このため、歯科衛生士は常に人手不足と言われており、歯科衛生士の転職では歯科医院が狙い目となっているのです。

対して、歯科医院以外の就業割合は10%を切っています。全国で13,000人程しかいません。

歯科医院でも歯科衛生士として様々な働き方が選べる

歯科医院以外の就業場所の割合が10%以下であるという結果から分かるように、歯科衛生士が歯科医院以外の職場に転職するというのは狭き門であるのは確かです。しかし、逆に言えば歯科医院は売り手市場と呼ばれ、常に人員を求める求人が溢れている状態。

転職活動期間は短く済ませるに越したことはない。できるだけ転職では苦労したくない。そのように考える方は、やはりここは無難に歯科医院を転職先に選ぶ方がおすすめです。

とはいえ、一般歯科で働くのは性に合わない。もっと自分に合った違う働き方があるのではないか。そんな考えを持っている方もいるでしょう。そんな時は、専門的な歯科医院に視点を向けてみてはいかがでしょうか。

歯科口腔外科・インプラント

総合病院で見かける歯科口腔外科。しかし、個人医院でも一般歯科と並行して、口腔外科やインプラントとして看板を掲げている所もあります。

一般歯科の治療だけでなく、口腔周りの怪我や病気の外科的治療を施す口腔外科、器具の埋め込み手術などを行うインプラント。歯科衛生士としては、手術補助や術後の経過治療に関わり、感染症予防などより繊細な治療を施す機会も増えるでしょう。

もっと仕事にやりがいを感じたいという方におすすめです。また、総合病院の歯科口腔外科なら、個人の歯科医院よりも職員が多い所もあります。限られた空間でより密接に関わる職員同士の関係などを窮屈に感じる方などは、総合病院なら環境の変化を求められるのではないでしょうか。

審美歯科

歯並びやホワイトニングなど、歯の美しさに重点を置く専門歯科です。まず患者さんにカウンセリングを行い、保険適用外の治療・施術も含めて治療プランを立て、施術を行っていきます。歯科と美容クリニックを合わせたような歯科医院です。

一人ひとりの理想に向き合い、その理想に沿うにはどのような施術が必要か治療プランを考えることで、じっくりと患者さんに向き合うことができます。

矯正歯科

様々なタイプの不正咬合を矯正などで治療します。矯正は長くかかるものなので、一人ひとりの患者さんとじっくり向き合う仕事になるでしょう。審美歯科にも似ていますが、こちらも不正咬合には個性があるため、患者さんの状態に合わせた対応が必要です。

日々一般歯科の仕事では流れ作業的に患者さんの対応を迫られ、慌ただしく感じている方にはおすすめではないかと思います。

予防歯科

一般歯科は、既にかかってしまった虫歯や歯周病などの治療を行います。予防歯科では、まだ虫歯や歯周病になる前に、いかに口腔内の病気を防ぐケアをしていくかがコンセプトになっています。

患者さんに日頃の口腔ケアの指導を行ったり、クリーニングを行ったりなどして、日々の口腔内の健康を保つための歯科医院です。

日本ではまだ一般的ではありませんが、海外では予防歯科が一般的になっています。とはいえ日本でも『歯科検診の義務化』といった政策も出ています。今後日本でも、予防歯科が注目されていくかもしれませんね。

小児歯科

小児専門の歯科医院です。一般歯科的な治療ももちろん行いますが、成長過程を利用した骨格矯正で歯並びを治療したり、将来的に口腔内の病気を防いで強い歯を作るための口腔ケア指導を行ったりします。

子供が好きで、子供に関わる仕事がしたいという方にはおすすめの歯科医院です。

訪問歯科・障害者歯科

お年寄りや障害のある方などで、自分で歯科医院に通えない人を対象に、自宅や施設などに訪問して歯科治療や口腔ケアを行います。医院外でも治療可能な機器と一緒に移動するため、一般歯科よりも体力や臨機応変な対応力が必要です。

毎日違う環境で働くため、一般歯科ではマンネリ感を感じてしまう方には向いているのではないでしょうか。

歯科衛生士の資格を活かせる歯科医院以外の働く場所

求人数自体が確実に少ないため、いざ求人が出たら歯科医院以外で働きたいと考える歯科衛生士が殺到します。競争率もかなり高くなるでしょうが、それらのリスクがあると分かっていても歯科医院以外の仕事があるなら転職したいという方。

覚悟は決まっている!という方には、歯科医院以外で歯科衛生士の資格を活かして働ける場所を紹介します。

保健所・各自治体

保健所や各自治体で、口腔周りの健康指導、歯科検診、歯科保健サービスの企画・運用などを行います。各自治体で働く歯科衛生士は行政歯科衛生士と呼ばれ、雇用は各自治体となるので公務員として就業します。

各自治体で行っている歯科口腔関連のケア啓蒙イベントを企画・運営したりもします。

歯科医師や保健所、都道府県、市区町村、学校など様々な有識者や関連団体と連携する仕事も多いです。

介護・福祉施設

介護や福祉の施設では、介助を必要とするお年寄りや障害を持っている方の歯磨き介助、歯周病などの口腔ケア、感染症予防などを行います。

教育関係

歯科衛生士学校や養成所で教員として働いたり、学術機関で歯科口腔関係の病気や治療法などの研究をしている人もいます。

民間企業

オーラルケア製品を扱うメーカー、医療機器や医薬品メーカーなどの民間企業で、歯科衛生士としての経験や知識を元に、企画、製造、営業などの部署で働きます。

働く場所によって歯科衛生士の年収に違いはある?

歯科衛生士の平均月収は、厚生労働省の『令和3年賃金構造基本統計調査』(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html)によると278,600円、年間賞与平均は523,300円です。こちらは10人以上規模の診療所の平均となっており、これが1,000人以上規模になると月収平均は294,300円、年間賞与平均は897,000円となります。

1,000人以上規模の職場となると、総合病院の歯科口腔外科などになるかと思いますが、やはり職場の規模が大きくなればなるほど、収入は上がります。

歯科医院以外の職場でいうと、中々データが揃わずはっきりした金額は上げづらいのですが、保健所や各自治体の行政歯科衛生士については公務員なので、給与も公務員規定に準じることになります。

総務省が公表している令和2年分の『地方公務員給与実態調査』(https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/kyuuyo/pdf/R2_kyuyo_1_03-2.pdf)によると、薬剤師・医療技術職でまとめられていますが、平均月収は330,406円、期末手当が875,815円。

一般歯科の歯科衛生士よりもかなり高めであり、また公務員のため福利厚生もしっかりしていますし、勤続年数によってしっかり昇給していきます。

民間企業については、企業規模や職種によって大きく給与額は変動があります。企業歯科衛生士になるのであれば、できるだけ企業規模が大きい大手企業を目指すのが年収アップのカギとなります。

歯科医院以外にも歯科衛生士の資格は活かせるが、求人数の問題はある

歯科衛生士の働く場所としては歯科医院が一般的だし、転職もしやすい環境となってはいますが、歯科医院しかないというわけではありません。意外と歯科衛生士の資格を活かすことができる職場というのはあります。

ただし、歯科医院に比べると極端に求人自体が少ないということだけは認識しておくべきです。これが分かっていない状態で転職活動しようものなら、長期化は免れないでしょう。まず求人を探す時点で難航してしまう可能性もあります。

もし歯科医院以外の働き方を考えているのであれば、転職エージェントの力を借りるという手がある事も頭の隅にでも置いておいてください。歯科衛生士は専門性が高い国家資格であるだけに、職種特化型転職エージェントが多数あります。

そこでも求人は少なめな傾向はあるものの、転職のプロの力はきっとあなたの転職活動を助けてくれると思いま

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